3年生恒例の大山勉強合宿が、7月27日から31日の4泊5日の日程で行われている。参加生徒は、一日10時間を越える猛勉強に挑んでいる。毎年この合宿に挑戦するのは、国公立大学合格などを目標とする高い志を持った生徒たちだ。
初日の夕方、激励のために宿舎となる「ホテル大山しろがね荘」を訪れた。既に勉強を始めて7時間くらい経過していたと思うが、全員が集中していて、会場の大広間に私が入って行ってもしばらくはその気配に気付く者もなかった。小さい声で「頑張ってるなあ」と言ったら一斉に私の方を見て、やはり小さい声で「こんにちは」と言う生徒やちょこんと頭を下げる生徒など一応校長に対して敬意を払ってくれたが、すぐに教科書や参考書に目を落とし、忘我の世界へ入っていった。私はすがすがしい気持ちで、しばらく生徒たちの姿を眺めていたが、先生の控え室に行ってみることにした。この日は3年主任の田端先生、進路指導主任の桧先生、3年担任の河口先生が引率指導に当たってくださっていたので、先生方にお礼を言わなければ、と思っていた。控え室に行ったら一人の生徒が河口先生に数学の個人指導を受けていた。その生徒は疑問に思った点を質問しに行ったのだ。控え室にもホワイトボードがあり、1対1の熱の入った学習が展開されていた。
6時から食事の時間だったが、5分だけ時間をもらって生徒たちに激励の言葉を述べた。1日10時間の勉強は一人ではなかなか出来ない。この4泊5日は大きな自信となる。自立した学習者となるための試練としてほしい。
育英の生徒たちの洋々たる前途を信じ山を下りた。