着任のご挨拶

投稿日:  投稿者: 北尾 和美

このたび本校の校長に就任しました御舩斎紀です。よろしくおねがいします。IMG_6194

さて、郷土の先覚者豊田太蔵先生が山陰の発展のために教育が必要であるという切実な思いから私財をなげうって明治39年山陰唯一の私立「育英黌」をこの地に開校されたのが本校のはじまりです。

本校の校名にある「育英」とは、中国の偉大な思想家孟子の「君子に三楽あり」の一節「天下の英才を得てこれを教育す」がその由来です。素晴らしい才能を持った若人を集めて教育することはこの上ない楽しみであるという意味です。

また、校訓、建学の精神である「克己」は、己に勝つことを意味し、将来世の中に貢献する有為な人材になるためには克己の精神が必要であるという意味です。

すばらしい才能を秘めた若人がこの学校に集い、克己の精神で学習や部活動に臨み自分を磨くことによって世の中に貢献する人材となる。これが本校の校名、校訓にこめられた意味です。

こうした本校で学ぶ生徒諸君は誰もみな、世に「限界だ」、「壁だ」と言われているもの、あるいは今まで自分で信じ込んできた限界・壁を打ち破り、「挑戦する精神」で果敢に挑戦していく勇士であると思っています。今まで、「限界・壁」と言われていたものが破られてきた歴史をちょっと見てみるだけで、限界や壁などというものは人々の意識、思い込みが生み出した妄想でしかないことがわかります。

生徒諸君に限界はありません。鳥取県一になる、いや日本一、世界一になるという夢に挑戦する、また高い学力をつけようと挑戦する。私たちは、果敢に挑戦する諸君を応援します。

もちろん、挑戦には失敗はつきものです。挑戦する勇敢な人は失敗を経験する。それが難易度の高い挑戦であればあるほど失敗の確率は高いのは当然です。つまり、失敗するということは挑戦しているということです。 だから本校では諸君が挑戦した結果の失敗は、むしろ高く評価したいと思います。

今、世界の動きは激しく、予想しない事態が何の前触れなく起こっています。さらに、今ある仕事の65%が10年後にはなくなっていると予測されるなど社会の仕組みが変化しつつあります。こうした時代を生きる諸君は、変化に対応しながらより最適なものを創りあげていく力、生き抜く力を持つことが必須となります。問題を見極め、それを分析し、解決につなげる力が必要です。

本校ではそのための基盤となる学力をつけ、さらにそれを活用して問題を解決していく能力を身に付けます。そのために、日々の教科の学習に加えて、本校の特色である「地域探究の時間」や他県の高校生とともにさらに探究を広げ深める「地域創造ハイスクールサミット」、北栄町議会に御協力いただき開催する「高校生議会」などさまざまな取組みがあります。

すばらしい才能を秘めた諸君が、挑戦する精神、克己の精神を発揮して、本校のこれらの取り組みでしっかり学べば、大きく変動する先の読めない未来で最も輝くのは、諸君である、私は確信を持ってそう言いたいと思います。            (文責:校長 御舩斎紀)